この記事はHBRハーバードビジネスレビューに記載の養老孟司先生のインタビューを参考に嘘に騙されない方法を分かりやすくまとめた内容となってます。
最近は、フェイクニュースという言葉も良く耳にする様になりました。
今の時代、情報が溢れすぎていて、何が真実なのか精査するのが難しいです。
養老孟子先生は嘘の正体・発生原因・その対処法は全て人間の意識の次第だと語っています。
フェイクニュースなどのウソ情報に騙されない方法とはどんなものでしょうか?
非常に面白い内容でしたが、超頭の良い人の言っていることだったので、もっと分かりやすく僕が解釈・理解したことをまとめておきたいと思います。
読みたいところだけ読むための目次
情報の正体
先ず、情報とはなんなのか?
情報=人間が意識した記号
と定義しています。
いきなり何度も読み返さないと理解できない難解フレーズ。。。
人間が意識しなければ、記号は記号のままで情報にはならないという意味です。
意識することができるものが情報という言い方もできます。
確かに、無意識でやっている動作や気にしていないニュースなどは情報として伝える事も拡散することもできませんよね。
そもそも無意識なので、伝えたいとも思いません。
意識しなければ全てただの記号の羅列というわけです。
嘘の発生原因は3つ
①記号自体がウソ
雑誌やニュースに書かれている内容自体がウソでできているという事です。
例えば、「明日、富士山が噴火して日本列島は沈没するでしょう」というガセニュース。
これはもういきなりウソが書かれているので分かりやすい発生原因ですね。
②記号を受け取って発信するとき
人間は千差万別で一人一人の考え方が違います。
考え方が違えば、記号の受け取り方も違います。
つまりそれぞれの人によって、記号を良く捉える人も悪くも捉える人もいるという事です。
例えば、好きな人の話は嘘っぽくても信じてしまい、嫌いな人の話は本当でも信じない。
この時点でウソなのか真実なのかはうやむやになりますね。
自分に都合よくしか解釈できない人間のバイアスを先生は「バカの壁」と表現しています。
③無意識にノイズを排除するとき
ここがとてもおもしろい考え方です。
現代社会は情報社会で、必要な情報以外は全てノイズであり、現代人は無意識にノイズを排除しているといいます。
先生は本人確認書類の例を出していますが、本人確認に必要なものは本人自身よりも免許等の書類、つまり情報が重視される。
この場合は、本人(人間)そのものはノイズという扱いになるわけです。
奇妙な話ですが、確かに、役所への提出物や銀行口座開設手続きでもご本人様よりも書類が大事な事は多いです。
当たり前と思っている部分、つまり無意識でやっていることなので提出する側も自分自身よりも書類を大事にしている。
これが情報化社会の一端だというすら感じていませんでした。
この様に、情報を無意識のうちにノイズとして排除してしまう段階で何が真実で何がウソなのかが分からなくなってしまうことがあります。
これが3番目の発生原因ということです。
嘘の対処法
- 何が真実で何がウソなのかと考えること自体意味がない。
- この情報はウソじゃないか?と疑っている時点でそのウソを情報として受け入れてしまっている。
- 自分を取り巻く情報が本当に自分に影響のある情報なのか見直してみよう。
- 関係ない情報には関心を持たないことが一番の対処方法。
では、関係ある情報だと意識してしまって、その情報がウソだったらどうすればいいのだろう。
これは、騙される可能性があるでしょう。
騙されないためには、今持っている自分の意識(考え方・バイアス)に縛られない様になるしかないです。
これを実現するためには、自分が今いる環境を変えて五感を鍛えることが良いと養老先生は言っています。
養老先生は「自然」を強調していますが、僕は環境を変えるというワードを重視しても良いと思います。
環境を変えるというと「どこかに引っ越し?会社辞める?」などと大げさに考えがちですが、実際には「趣味を増やす・新しい分野の勉強をしてみる」などでも十分視野は広がると思います。
視野が広がれば、今まで持っていた狭いバイアスも改善されて意識の範囲が広がるのではないかと考えています。
まとめ
現代社会は一定の作られた情報・常識で固められているので、人間の意識の範囲が狭いと考えられます。
意識の範囲を広げて、無意識の部分を狭めることで、記号を凝り固まった意識で捉えない様になれる。
意識の範囲を広げる方法は環境を変えること。
作られた都市部にばかりいるのではなく、五感を研ぎ澄ませる自然の中に現代人こそ足を運ぶべき。
いや~養老先生・・・深いですね。
僕のおすすめは、
- 先生の言う通りもちろん自然に行く
- 新しい資格にチャレンジする
- 沢山本を読んで実践する
- 新しい友達を作る
全力でやればどれでも環境が変わって視野が広がりますよね。
かなり自分の偏った記号の捉え方(バイアス)が入ってるかもしれませんが、皆さんも自然と一体となってみたりして物事を広く捉える訓練をしてみてはいかがでしょうか。
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